ポケモンGO、マリオと「横綱相撲」のアップル、革新性を忘れた?

今回の発表を見てiPhoneは円熟期に入って、より一般に向けて羽ばたいているというところだろうか。FeliCaもステレオスピーカーも、ホームボタンにおけるタプティックエンジンも、Plusにおける2つのカメラも、いずれも「痒いところに手がとどく」的なアップデートで、今後もそんなにドラスティックに機能が変わることはないのかもしれない。しかしジョブズ時代からMacやiPhone、iPadにおいてアップルが目指していたのは、いろいろ面倒なことをさせずに「一般の人が気軽に扱えるコンピューター」だったはずだ。そういう意味でアップルは大成功していて、パレートの法則で、8割のニーズはもう満たしているといえる。ここ数年は、円熟の職人技的に、「あー、やっぱそこだよね」という感じで弱点を潰してきている。しかし、一方で古くからのアップルファンとしては、イノベーションの会社であり続けてほしいという願いも抱えているわけであり、Apple WatchでポケモンGO、iPhoneでマリオという「横綱相撲」も申し分ないのだが、AIやロボティクス、VR、ARなど、コンピューティングの未来を切り拓く新要素が欲しいと感じている人もいる。そんなこというのは贅沢といえるのだろうか。

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