Pepperが次期社長になる可能性も?――孫正義氏が社長続投を決めた理由

孫氏はもともと、60歳の時点で社長を退いて後継者に譲るつもりだったようです。実際、孫氏が55歳の時にアローラ氏に出会って、「あと4~5年で彼にバトンを渡すつもりでいた」というのです。「シリコンバレーの起業家は30代が多く、60歳といったら化石のような年寄り。僕のような、近々60になろうかという人がソフトバンクの社長をいつまでもやっていたら、(成長を阻害する)ボトルネックになってしまう。そうなって老害だと言われる前に、バトンを早く渡さないといけないと思った」と振り返っています。「だけど、あと1年になって、ちょっと待てよと。おれは十分枯れたかな? と考えると、欲が出てきて……。もう少し社長を続けていきたい」と思うに至ったのです。しかしアローラ氏が次期社長候補だと大々的に宣言していただけに、「ニケシュには『申し訳ない』と話した」ということです。孫氏はあくまで自身の心変わりがアローラ氏退任の直接的な原因であることを強調しました。社長を続投すべきかは本当に悩んだようで、「さらに毛が抜けた」と孫氏は苦笑いしています。「彼(アローラ氏)が一番の被害者で、本当に申し訳ないと思っている」と苦しい胸の内を明かしました。「(アローラ氏が)高給すぎるという声をいただいているが、彼がGoogleにそのままいれば、ソフトバンクと同じくらいの報酬をもらっていた。彼の人生を賭けて(ソフトバンクに)来てくれた。彼には絶対そうだ(社長にする)という確約はしていなかったが、心からそう(社長にしたいと)思っていた」(孫氏)

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